20代看護師がクリニックを辞めたいと決断した理由の深層!

クリニック辞めたい看護師の深層海流

今回、29名のクリニックに在籍したことのある、もしくは
在籍しているが辞めたいと思っている看護師さんにインタビューすることができました。

 

首都圏、関西圏、名古屋などを中心としていますが
北海道、東北、中国、四国、九州の看護師も数名づつ参加してくれています。
(インタビュー形式は直接面談者は6名で、あとはスカイプ、メール、スマホ携帯などの
便利な機器を利用しての聞き取りとなりました)

 

クリニックへの不満調査をする契機になったのは、
若い20代看護師が経験1〜5年程度で
クリニックへの転職を希望され、実際にクリニック勤務を実現させている
人がとても増えてきているという現状があります。

 

その一方でせっかくクリニック勤務を希望通り叶えたのに
1年以内に再度転職を考えている、試みているという潜在欲求が
かなり大きなものがあるという実感があったからです。

 

まず、前提としてクリニック勤務を新卒看護師から始めたという
人はわずかに1名のみでした。
(親の知り合いがクリニック院長で、一種の縁故入職といえます)

 

99%の方は病棟勤務および病院外来を経験しての
クリニックへの転職でした。

 

希望理由としては、
残業が少なく、日曜日、土曜日午後が休める
週休2日制のところが多い
人間関係が良いと思った
実際に患者として行ってみて、いいクリニックだと思った

 

などが複数回答挙げられました。

 

転職したくなる職場環境とは

では、なぜ再び転職することになったのか?
驚愕の結果になりました。

 

え、こんなことが離職理由になるのか
と納得するとともにう〜んと唸ってしまいました。

 

結果的に千差万別なんですね。
これは逆説的に考えると
個人クリニック(医療法人化していても実際は個人規模)が大半を
占めるのですから、要は病院の経営方針やカラーは
要は院長の志や性格、姿勢に左右されるのだ、と悟りました。

 

付け加えると、院長夫人が個人クリニックでは
大きな権限を持っている場合が多々あります。
これも意外な死角でした。

 

インタビューから見えてくる本音、本音!

院長の性格がとにかく横柄で、患者さんにはまだ大丈夫なのですが
看護師への暴言や叱責がひどく、診療後に1時間説教された看護師もいたほどです。
(愛知県・25歳)

 

院長の奥さまが実権を握っていて、優秀な看護師が入職してきても
クリニック内の衛生管理とか備品などで改善を進言でもしようものなら
いじめの対象となって、しばらくして辞めていきます。
(神奈川県、32歳)

 

常勤が二人、パートが一人で回しているのですが
常勤看護師はどちらも40代以上の古参看護師で
私がパートで入っても、ほとんど無視です。
自分たちのやり方を崩されるのがいやみたいです。
パートは私も含めてすぐに辞めていきました。
(香川県、29歳)

 

常勤看護師とパートで計5名でやりくりしているのに
一人が資格取得で平日に休みを一回入れているために
しわ寄せがほかの4名に来て、休みが少なりました。
そのうえ一人は妊娠しているので、今後産休に入ります。
でも院長には新たに人を採用する気はなく、当面乗り切れば
大丈夫と言い切っていて、信じられません。
(鹿児島県、35歳)

 

透析クリニックに転職したのですが、手技も慣れていないのに
ディスポーザブル手袋さえ使っていなくて、肝炎の患者さんも
多いのに怖くなってしまいました。透析医会の指導マニュアル
にも反していて、不信感を持ち3か月で退職することに。
(大阪府、27歳)

 

クリニックの事務員がガーゼ交換や点滴の針を抜いたりしている。
忙しいときに限ってだけど、これって「あるある」なのかと思ったけど?
看護師業務を事務員に一部だけでもさせる院長に不信感を持ち
すぐに転職活動を始めました
(兵庫県、33歳)

 

採血と点滴を一日に100件近くこなさなければならないところで
穿刺技術が従来苦手な私は、血管が出づらい患者さんや一度失敗すると
この看護師さんは替えてという患者さんも多くて、精神的にまいってしまいました。
慣れだとは思うのですが、中途半端なまま転職へ…
(愛知県、29歳)

 

新卒でクリニックに入ったら、先輩看護師はほぼ何も教えてくれず
見て覚えてというばかり。暇なときは医療事務を午後いっぱいやらされることも
多くて、ここじゃダメだと思い半年で総合病院の病棟にうまく潜り込みました。
父親のコネがあったもので。
(茨城県、26歳)

 

反面教師なんですね

とまあ、取り上げたのはほんの一部です。
随時更新していきたいと思いますが、
クリニックにはマンパワー(ウーマンパワー)が不足していて
管理体制が整っていないということがいえます。

 

その分、院長、院長夫人、古参看護師、古株事務員が
プチ権力者になっていて横暴な権力を振るうという現実がみえてきました。

 

もちろん、クリニックでも院長は人格者で腕も良く
地域医療には欠かせない評判のいいところも多くあります。
もちろん、外面だけでなく、内部スタッフも人間関係もよく
和気あいあいとしているクリニックです。

 

そういうところは、あなたの住む街にもいくつかあるはずですね。

 

では、どうやっていまいるクリニックから転職を決めればいいのでしょうか?

 

コースは三つです。

 

働きやすいクリニックを探す

 

もう一度総合病院で病棟看護師、外来看護師として看護技術を磨く

 

老健施設や訪問介護にまわる

 

三つのうちのどれを選んでも
人間関係とやりがいという
どの仕事でもありがちな問題が付いて回りますね。
退職したいと思った深層を自分の心で感じて
次に同じ失敗をしないための新しい環境が必要です

 

迷ったら、看護師転職支援会社を利用してみるといいと思います。
当サイトでもいろいろと紹介しているので
どういうメリット、デメリットがあるのかを確かめてみるのが
いいと思います。